濁度
1.濁度とは
濁度とは水の濁りの程度を示すものである。
2.濁度の比較対象の標準物質 
2-1.ポリスチレン濁度標準 
平成15年 厚生労働省、水道法水質基準に関する省令改正(101号)で濁度標準に5種混合ポリスチレン系粒子懸濁液が適用されました。測定単位はmg/Lでなく“度”となります。 
2-2.カオリン(白陶土)濁度標準 
カオリン(白陶土)の均一粒子を精製して調整した濁度標準液。測定単位はカオリン濁度 mg/L(度) 
2-3.ホルマジン濁度標準
水中に分散したホルマジンポリマーの粒子はカオリン粒子に比べて粒子が均一で分散性がよく、安定した濁度標準液。測定単位はホルマジン濁度 NTUまたは、FTU(度) 
3.濁度測定方法
3-1.透 視 比 濁 法
比色管、透視比濁度用暗箱と濁度標準液を使用しての目視で透視比濁する濁度測定方法 

3-2.透過光測定方法
光電光度法の一つで水中に一定の光が入射すると濁度粒子に反射、散乱して透過光が光路長と濁度の濃度に比例して減ります。この透過光を測定することで濁度を求める測定方法。 
3-3.散乱光測定方法
投光部に90度の角度に配置した受光部で校正された光学系の濁度検出器に濁度物質を含む検水が存在すると、濁度に比例した散乱光が発生するので、この散乱光を測定することで特に低濃度の濁度を感度良く測定することができます。
3-4. 積分球式測定方法
光が濁度粒子によって生じる散乱光量を積分球で測定すると共に全光量を測定してその比率から濁度を求める方法。
3-5.粒子計測法
レーザー光を利用した特に低濃度専用濁度計に適用される。 
3-6.表面散乱光測定法
光学測定部が検水に無接触なので光学窓ガラスの汚れによる測定誤差の心配が少ない。低濃度から高濃度まで直線特性で精度良く測定できる。
4.濁度計でSS濃度を測りたい
SSの語源はSuspended Solidの略で浮遊物質の意味である。 
光学的な濁度計とSS濃度の関係は一定ではないので相関関係を求めて相関性が高い場合は濁度の測定値からSS濃度を求めることができる。
5.濁度計とMLSS計の違い 
MLSS計は通常1000~20000mg/L位の汚泥濃度を透過光で測定しているので、広い意味で高濃度濁度計であると言えます。MLSS計は汚泥濃度専用測定器であるので、慣習的にMLSS計と呼ばれて、濁度計とは分けています。濁度計は通常100度以下、又は1000mg/L以下の低濃度側の濁度測定の場合慣習的に濁度計と呼ばれているようです。
6.濁度計のメンテナンスについて 
低濃度側測定の濁度計はプローブ型検出器の場合は投光部、受光部の窓ガラスの汚れ、ガラスセルの場合はガラスセルの汚れが測定精度に敏感に影響するので常にガラス窓は綺麗に清掃してしようしなければならない。

 

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